春は眠いぞ

「ふああ〜　よく寝た。」

「おや、遅よう、警備員くん。最近はずいぶんゆっくりですね。
やっぱりアレですか、さすがのゆきまるくんも”春眠 暁を覚えず”の曰く通り、春に近づくと睡魔が襲ってくるんですかね？」

「なに！？すすすすスイマーが襲ってくるって！？
どどどどどこだ！？ぼぼぼぼぼかぁ怖くないぞっ！警備員だからなっ！海水パンツはぎ取ってやる！」

「ゆきまるくん、違いますよ。スイマーじゃなくて睡魔です。もののたとえです。」

「な、なんだ、びっくりし…てなんかいないぞ！」

「ふふふ、今日も元気ですね。」

「もちろんですよお母ちゃん。ところでさっきの”シュンミンのヤキビーフン”がなんたらかんたら言ってましたが、それっておいしい？」

「ベタベタのフリですねぇ（^ω^;)”春眠 暁を覚えず”というのは孟浩然という人の有名な漢詩です。一般に春が近づくと陽気がよくなり、寝坊しやすいと言われているんですよ、ゆきまるくん」

「ふぅん。そうなのか。でもお母ちゃん、僕たちイエネコ族はもともと夜行性のイキモノですから夜中に運動会をして明け方寝る、というのがキホンです。
さいきんはずいぶん外が明るくなるのがはやくなってきましたね。
そんな早い時間にゴハンのさいそくしてもお母ちゃん、起きてくれないでしょ？」

「…（笑）(*´∀｀*)」

「なので、置いてあるカリカリ食べてとりあえず朝寝しちゃうんですが、ボクとしてもいろいろイエネコとして妥協せざるをえない状況にあるわけでして…はい」

「なので、眠い時には寝かせろと。」

「さすがお母ちゃん、わかってらっしゃる♪ところで今日のオヤツは？」

「なるほど、チミの言いたい事はよくわかった。わかったが、オヤツの前にもう一つ妥協してもらい、あそこの体重計に乗ってはもらえまいか？」


「…　　う〜んう〜ん　突然スイマーに襲われて眠くなっちゃった…ぐー」